オーガニックな風車小屋の仕事/オランダ


簡単だけど、ちゃんと作る。

おいしいと、栄養はどっちも叶えたい。


ずっと続く、残る。

家庭料理を、もっと楽しく。

そんな提案をします。

おうちごはん研究家 SHOKOです。


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オランダといってイメージするのは風車やチューリップ、運河・・・といったところでしょうか。


先日欧州へ来ていた両親と風車で有名なザーンセ・スカンスという村へ行ってきました。


アムステルダムの北およそ15㎞にあり、アムステルダム観光のついでにも良いところです。



村にはオランダの古き良き風景が残され、建物の壁はほとんどが深い緑色と白い窓枠で統一されており、メルヘンの世界へ迷い込んだかのような気持ちになります🌸



お目当ての風車も沢山並んでおり、まさにイメージ通りのオランダの風景。



実はここに来たのは2回目。前回は夕方に到着したので、風車の内部を見学できていませんでした。


改めて訪れ、風車小屋の内部を見学してみると、、、



そこには先人の知恵と人、そして自然のチカラが共生した空間がありました。



見学可能な風車小屋はいくつかあるのですが、こちらは木材加工用の風車小屋。



風のチカラを受けた風車が回り、そのチカラが知恵と技術によってノコギリに伝わり、大きな丸太をきれいにスライスしていきます。


そして、スライスだけではなく木を持ち上げたり、ずらしたり、セットしたりするのも風車が回るチカラを応用して行っていました。



当たり前ですが風で風車は回っているので、風向きが変わったり風が弱まるとノコギリの動くスピードももちろん減速します。


そこを、人が風車の方向や帆を調節して、より動くようにします。



“自然のチカラを頼りに、人間の知恵と技術をもって暮らしを支えるモノづくりをする”



この光景を見ていて、

「まさにオーガニックだ」

と思わず声を発してしまいました。



オーガニックというのは、単に「農薬や化学肥料を使っていない食品や製品」という決められた定義に当てはまるものだけではなく、


「自然と共生できる暮らし方」


という考え方でもあると私は思っています。

(もちろん、オーガニック製品には厳密な規制あり、その厳しい条件をクリアしたものだけが認証を受け、販売されています)



そもそも大きな丸太をのこぎりでスライスする光景を見たのが初めてで、工業的には一般的にどんな方法をとられているのか分かりません。


ですが、オランダの風車小屋で見た光景はまさに「自然と共生する生き方」だなと感じたのでした。



そのほか、染料を加工(原料をすりつぶす)したり、香辛料を製粉する風車小屋などもあります。


これらの風車小屋は今も現役で活躍しているというから驚きです。




こういった工業用風車や排水用風車を合わせて18~19世紀には600基以上の風車があったとされるザーンセ・スカンス。

オランダ全土でいうと、約9000もの風車があったようです。

風と、水と、風車と共に、オランダ人は生きてきたんだろうなあ。



オランダのシンボルでもある風車。


低地であるオランダにとって必要不可欠な洪水を防ぐための排水用風車だけでなく、それと共に生活を支える風車があったことは自然と共に生きる人々の暮らしを伺い知ることができますね。


この光景や技術を、ずっと後世まで伝えていってほしいなと心から思いました。

読んでくださりありがとうございました♪


SHOKO


douce

"douce"とは、フランス語で 穏やかな、優しい、心地よい、甘い、愛情のこもった、 という意味。 そんな毎日を送るためのヒントを、 食・栄養の観点から贈ります。 管理栄養士・SHOKO