今年8月、ベルギーのスーパーではちょっとした混乱が起こりました。
殺虫剤である「フィプロニル」に汚染された卵が流通し、その卵が欧州とその他40か国で発見された「フィプロニル危機」。
フィプロニルとはノミやダニの殺虫剤として使われていますが、家畜小屋などの食品流通に関する場での使用は禁じられているものです。
大量に摂取(その量は約9㎏の子供が一日に1㎏の卵を食べた場合らしい)すると、臓器障害などの悪影響を及ぼす可能性があります。
それなのに、汚染されていた。
農薬には許容量(ヒトに対して悪影響を及ぼさないとされる最大値)なるものが設定されていて、もちろんフィプロニルにもそれは設定されています。
その値を超えた量が検出され(実際はその検出結果も正確だとは言い切れず、予防の為にも)、その対象卵に加え関係しうる卵までも回収となったようです。
そのため、卵の流通はストップ。
一般的に流通している卵はほとんど商品棚から姿を消し、
農薬などの汚染がないとされるBIO(オーガニック)のものが多く流通しました。
どうやら原因は欧州一の鶏卵輸出国オランダの清掃会社だったようで、その会社の経営者は逮捕。
その卵を輸入したり、清掃を委託した国(ベルギーも)が被害を受けた・・ということです。
その影響が未だ、一部のスーパーでは続いています。
うちの近所にもある、ベルギー2大大手スーパーのカルフールとデレーズ。
近所のカルフールは通常通り販売されていますが、デレーズでは最近も新たにこの掲示が。
(↑親愛なるお客様 フィプロニル危機の後、卵の供給は一時的に制限されます。この不便さをお詫び申し上げます …Google翻訳)
一人1パックにしてください、って書かないところが欧州。日本なら絶対書いてある。
この日はいつもと同じ品ぞろえで卵が販売されていましたが、ある時はBIOの卵しか置いていないくらいすっからかん。
改めて、BIOの信頼と安心が伺えますね。
どんな深刻な問題でも、メディアに取り上げられ明るみに出ないと知ることができない私たち消費者。
そんな中、自分の血となり肉となる「食べ物」を大切に選ぶ目を持とうとしているか、していないかで食生活は大きく変わってくるように思います。
ところで、皆さんはどうやって卵を選んでいますか?
自分なりの基準はあるでしょうか?
成長期の子供がいるから、質より量!!
安心、安全なもの。
とにかく安くおさえたい。
体と環境に良いもの。
などなど、選ぶ観点は様々にあると思います。
今回のブログは、これからの皆さんの「選択する基準」となるような内容にしたいと思います。
「食の安全」観点の違う欧州と日本
欧州の卵には、日本にはない「ある事実」を記載することが決められています。
それは、「どこでどう育ったか」
その卵を産んだニワトリは、
どこの国出身か?どんな人が育て親か?
どんな家(鶏舎の環境)で育ったか?
など、
まるで結婚相手を見つけるお見合いパーティーで気になった人にいろいろ聞いているみたいです。笑
(行ったことないけど。)
日本の卵には、それを記載する義務はありません。
(日本の表示内容は名称、保存方法、使用方法、賞味期限、採卵、または選別包装した者の氏名及び所在地、原産地、格付けの規格(L、Mなど)、卵重計量責任者をパックに記載することが定められています。)
でも、欧州にはそれ(どこでどう育ったか)を卵自体に記載することが決められているんです。
日本の卵は、ただお見合いパーティーの参加者プロフィールを眺めているだけ、しかも自分目線。
それに比べて欧州の卵は、ちゃんとその人(卵)と向き合っている感じがします。
何事も、表面じゃなくてその本質が知りたいよね。
と思うのは私だけ・・・?(笑)
長くなりそうなので、続きは次回のブログに書いていこうと思います(^^)
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